社会保障と税の一体改革
人間、長生きすれば、金がかかる
平均寿命が伸びた。医療費、福祉費が増加するのは当然。
定年60歳、年金は65歳から、という制度は、男性平均寿命66歳の時代に出来たもの。
いま、平均寿命は伸びているのに、定年はそのまま。年金は徐々に先送りの措置。
平均寿命79歳なら、定年72歳くらいが妥当じゃないのか。そして年金は75歳からとか。
天下りがどうこう議論する前に、本当は日本人はもう少し高齢になるまで働けるんだって。
なぜ働ける年代にピリオドを求めるのか。
「老いては子に従え」の様に、老いては部下に従う社会も大事だ。
元上司が、徐々に降格して部下になる会社構造も有ってよい。昔の武士の世界もそうだったじゃないか。
武士の世界は、戦働きの実力主義。実力が落ちれば降格して当然。実力ある者が上司となるのは当然。
一度上司だったものが、いつまでも上司だから、定年の年齢が引き上げられない。
一旦上がった給料が下げられないから、定年で一丁上がりにするしかない。
余力があるのに、定年で打ち切るから、天下りなんてものが跋扈する。
まだ労働力が有る年齢なのに、早めに労働打ち切りにしたら、下の働く世代に負担がかかるのは自明。
リタイヤ後の人生が長すぎる。
天下りをなくすためには、
定年年齢をもっと高く設定して、ピークを過ぎたら徐々に降格・減給していけば良い。
その上で、ベテランが高級で他の官公庁関連施設に引き抜かれるのは、ヘッドハンティングされるべき人。
社会保障と税の一体改革というけど、まずコストが増加することは認めようよ。金がかかることは知ろうよ。
金がかかる事は認めた上で、金の集め方は手段の議論。
消費税その他、税制は方法論。
天下り問題も、現象の側面を見ているだけだ。
「無駄を省いた上で増税の議論を」と言うのも、「コスト増加の社会」の潮流を思うと枝葉末節の話しに思えてくる。
「若い世代にますます負担が多くなっていく」という言葉は「年寄りがますます長生きになっていく」という言葉と等しい意味だ。
すなわち「若い世代にあまり負担が増えないようにしよう」とは、「年寄りがあまり長生きしないようにしよう」ということだ。
長寿社会を望むのか。それは幸福な社会なのか。